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「あ、あの、真日さん……これって、」
「黙っててよ、悠くん。」

妬ましい、それだけ。

俺は校長室の床に押し倒されていた。抵抗が出来ない。そりゃそうだ、真日さんは大学生。俺は、まだ、中学生で。
「や、やめて下さい」
「だーかーら、ちょっとは黙ってようよ、悠くん。」
にや、と嫌な笑みを浮かべて、真日さんは俺の服を脱がしにかかった。何する気なの?本当に、犯すつもりなの?
「何でいきなり、俺なんですか、何で」
「悠くん、かわいい顔してるから。泣かせてみたくなっちゃった。」
泣かせてみたく、って、そんな、のって。
ミサワさんが身体をいじくってくる。少し冷えた指が肌をすべる度にゾワゾワと、背筋ら辺がざわめいた。
「ふぁ、真日さん、あっ。やっ、やだ、いやです、やめて、くださ、」
首と鎖骨が舐められた。熱い舌の感覚に、頭が混乱する。理性が保てなくなりそうだ。
「あぅ、あん、真日さん、舐めないで、下さい。こわいです、こわい、こわい」
キスをされた。舌が入り込んでくる。抗う術が分からない。
舌がねっとりと、絡まってくる。ぬるり、ぬるり、とした感触で、頭が熱で浮かされたみたいにぼうっと飛ぶ。首の後ろがぞくぞくする。
んく、んぅ、あう。水音も声もいやらしくて、嫌だ。
口が離れた。目、潤んでるよ。真日さんがからかうように言う。
太ももをなめられて、乳首に吸い付かれた。軽く噛まれたり、舌で転がされたり、されて、気持ちよくて、声が出る。
やめて下さいと言いながら喘いでいたら、真日さんはにぃっと笑った。
「なぁ悠くん……声出すと柳にバレるぜ。こんなとこ、見られていいの?」
はっとする。そうだった。隣りの部屋には柳兄さんが居る。こんなとこ、兄さんに見られたら。
きらわれる。
「あっ……いや、やだ………兄さんに、見られたくない」
やだ、兄さんに知られるのは、見られるのは、絶対イヤだ。こんなの、恥ずかしい。怖い。嫌われる。嫌われる、嫌われる、嫌われる。
「だったら少しは声我慢したら?あんまり大きな声出すと……響くぜ。」
ぞくぅ、と身の毛がよだった。この人は何で、そんな事を。


「ったく……なんでコイツは寝てるんだ。」
見回りから帰ってきて、部屋を開けるとすぐに、柳は言った。視線の先を見れば、そこにはすやすやと寝息を立てている悠くんがいて。
「待ちくたびれて寝ちまったんじゃねーの?」
「そんなところか。」
ふう、と柳はため息をついた。その顔はどことなく愛しげで。
こういう顔、悠くんの前でも見せればいいのに。
思ったが言わないでおく。まだコイツには、俺の手元にいて欲しい。
悠くんのすぐそばまで寄ってみる。寝顔がかわいい。いや、いつも結構かわいいなあとは、思ってたけどね。
さすが柳の弟というか。俺から見りゃあ十分に、血ぃ繋がってる兄弟だけどな。
「かわいいよなー、悠くん。」
「そのバカ弟のどこがかわいいんだよ。変わってるな」
「変わってんのはお前だって。いいなぁ、こんな弟欲しいなぁ。」
なんかちょっと、そそられるよね。ぼそっと呟く。もちろん冗談だ、俺だって、中学生犯す趣味はない。
けれど、実の兄にはそうは聞こえなかったらしい。
「おい、ミサワ。」
「ん?なんだよ______っ!」
胸倉を掴んで引っ張り上げられた。目元が翳って表情が見えない。
「悠に手を出したら、いくらお前でも許さないからな。そんな事しやがったら、必ずこの世から、消す。」
「…………いっつも散々冷たく当たってるくせにさ。結局何だかんだ言って、大切なんじゃん。」
「茶化すなよ。」
声音からして本気だろう。身の危険を感じて、鳥肌が立つ。コイツ本気で人殺すな、弟のために。たとえそれが俺であっても。
気に食わないな。
「っ、でもさぁ、柳。」
「?」
いぶかしげに睨んでくる柳の手を払って、体勢を整える。俺は笑った。
「俺がこの場で何言っても、お前の見てないところで、悠くんに手を出すのなんて____簡単な事だと思わない?」
小さく、柳は震えた。
「な……お前、悠はまだ、14だぞ?」
「だから何?身体は大人と一緒だろ?あのさぁ、」
ずい、と柳に迫る。壁際に追いつめて、逃げられないようにドン、と両手をついた。
「なぁ柳、取引しねえか?」
「っ、取引?」
「お前がこれから俺に、何されても嫌がらないで犯されるってんなら、悠くんには手ぇ出さねえよ。どう?」
本当は優しいコイツが、そして自分の事を一番ないがしろにしてるコイツが、選ぶ答えなんて分かり切っていた。
「お前、人間じゃない。こんな事、人間だったら、」
「なんとでも言えよ。で?どーすんの?」
ぐい、と柳の顔を掴んで俺の方を向かせる。泣き出しそうな顔で柳は言った。
「____好きにしろ。」
「どーも。」
固く目を閉じた柳を床に押し倒して、とりあえずズボンと下着を脱がせる。軍服のジャケットも邪魔なので脱がせた。シャツ一枚だ。エロいな。
太ももを抱え、内股を舐めあげる。ふぁ、と柳から吐息が漏れた。
「んん、んぅ、ふぅ」
「おい柳、あんまり声出すと、悠くん起きちゃうんじゃねーの?」
言うと、柳はハッとしたように目を開いて、すぐに手の甲で口を押さえた。そんなんで、堪えきれんのかね。
執拗に執拗に、何度もしつこく舐めあげる。柳の顔はすぐに赤く染まった。肌もピンク色で、綺麗だ。
「あ……んっ………ひ、あ」
「声、我慢し切れてねーぜ。」
「ふぁ、あ、うる、さいっ……」
苦しそうに目を開いて、柳は言った。
「はは。でも、声堪えてる感じ、エロいな。もっと気持ちよくさせてやるよ。」
俺はそう言うと、柳のソレを口に含んだ。


「ひっ!?」
必死に足を閉じようとするが、力が抜けてて、大した事は出来なかった。声が漏れる、しかも大きい。
舌の感触を受ける度に頭がおかしくなりそうになる。だめだ、声を出したら、悠が起きてしまう。
下唇を噛んで堪えようとする。けど、快楽ががんがんと頭を揺さぶってきて、どうしても堪えきれない。
「ああ、そうだ。」
ぱ、と一瞬、ミサワは口を離した。
「何かこのままじゃ面白くないよな………悠くんが起きてきちゃったらさ、悠くんの事、犯しちまおうか。お前の前で。」
そんな。思わず口に出していた。そんな、約束が違うじゃないか。
「約束?そもそもお前、抵抗しちゃってるじゃんか。俺、オマケしてやってるんだぜ?」
意地悪く笑うと、また口にくわえ始める。ひゃああ、と声が出てしまった。あわてて口を押さえる。
「…ん…あ……っあ、ああ、」
押さえられない、苦しい。駄目なんだ、俺が声を出したら、悠が、悠が。
シャツの袖を強く噛む。痛いくらいに噛んでいるのに、隙間から声が、収まって、くれない。
「っく、あ、んん、や、あ、」
「ほらほらそんなに喘いでると、悠くんが起きてきちまうぜ?」
ソファーの上で、悠がうなりながら寝がえりを打った。ぞっとする。
「んあ、なぁ、ミサワ」
名を呼んでも、ミサワは俺のを舐めっぱなしで顔も上げない。
「あぁ、あん、ん、ミサワ、もう、許して、」
苦しくて、涙がこぼれてきた。そろそろ限界だ、助けて。
「苦し、なぁ、もうやめ、」
しゃべれない。喘ぎたくない。堪えたいのに。つらい。
「___お前さ、」
そんなに声出したくねーの?
問いかけに震えながらうなずく。袖にぽたぽたと、大粒の涙が落ちた。
「じゃあ俺が、抑えてやるよ。」
ミサワはテーブルの上においてあったネクタイを取った。何をされるのか、もうその見当はついていて。
「い、いや……あっ、ん、嫌だ……それは、いや、」
「拒否権なんてないだろ?忘れたの?」
有無をいわさず、ミサワは俺の口にネクタイを噛ませて、縛った。
くちゅ、くちゅ、と響く音が気持ち悪い。確かに声は出なくなったけど、吐息はずっと漏れ出したまま。行き場を失った唾液が口の端を伝う。涙も、止まらない。ぼろぼろと泣いてみっともないとは思うのだけれど……我慢できない。
「えっろい息。お前やっぱかわいいな、乱れると。」
実に愉しそうにミサワは笑った。ぐちゅぐちゅ、ぴちゃ、ぴちゃ。水音が卑猥に響く。怖い。気持ち悪い。
段々と声が漏れ始めた。我慢しなきゃ、悠が。悠にはこんな事、されて欲しくないんだ。
懸命に声を抑える。息を止め、快楽に耐える。抜け出せない快楽が体の中にたまってきて、それでも無視して耐え続けてたら、ぷつん。何かが切れた。


「___柳?」
イってもないのに、柳の身体から力が抜けた。どうしたんだろう。まさか、気絶した?
「本当に限界まで耐えるのな、コイツ。」
そろそろイカせてあげるか。
さるぐつわを取り外す。柳の口に指を二本突っ込むと、ぬちゃり、と唾液がまとわりついた。指を抜き取る。それでも柳は目を覚まさなかった。よほど深く眠り込んでいるのだろう。
指を柳の中に突っ込んでまさぐると、ようやく柳は微かに呻いて、目を開けた。すかさず自分のを滑り込ませる、と同時に、柳の口を俺の口で塞いだ。叫びと喘ぎが中で溶ける。
今度は声が出せなくなった柳をそのままイカせる。俺も一緒にイった。



あはは、と思わず声を出して笑ってしまった。何、ですか。泣きながら悠くんが聞いてくる。
「何でもないよ。」
柳にしたのと全く逆の事を悠くんにしでかしながら、俺はひどくバカだなあと思った。結局は二人とも、他人を疑う事を知らない。
信じないけど疑わない。バカだな、だから俺にこんな事されるんだよ。
くちゅくちゅくちゅと、水音が響く。悠くんには目隠ししてある。でも、泣いているのが分かった。ネクタイに染みが出来ているから。
「っ、あ、はは、悠くん上手だね、でも。」
悠くんの頭をぐっと押し付ける。悠くんは一瞬だけ身体を強張らせた。
「そうそう。ちゃんとしてくんないと、柳に言いつけちまうぜ。」
さすがに殺されるだろうなあ、バレたら。でも平気、この子は言えない。
泣きながら悠くんは俺のをしゃぶってる。ルーター突っ込まれて、かわいそうにね。俺がやった訳だが。
「んうう、ふぐ、っくぁ、ん」
悠くんは結構大きめの声で喘いでいる。堪えるとか堪えないとか、そういうこと考えらんなくなってるみたいだ。
中学生におもちゃ突っ込んだのは、さすがにキツかったかな。
ふと目を反らすと、ルーターが視界に入った。悠くんは規則的にびく、びく、と身体を震わせていて。
「………気持ちいい?身体、震えてるけど。」
「あ、あぁん、あ、気持ち、いいで、す……だから、いや、で、」
「いや?どうして?」
「頭が………ぐちゃぐちゃに、なり、そうで、こわくて、」
もうなってるんじゃないの?思わず言いたくなってしまった。
何を言っているのか、何をやっているのか、何をされているのか。一つも分かっちゃいないのだろう。かわいいなぁ。こんな簡単に乱されちゃってさ。
んあぁ、やだ、もういやです、たすけて、真日さん。ルーターを少しだけ強めたら悠くんは敏感に反応して、言った。そうだよねえ、もう何回かイカされてるもんな。
助けてと言われても、俺は助けるつもりはないし。もっと言えば、君を助けてくれるはずの人は、隣りの部屋で気を失って眠ってるんだ。
君は誰にも救済されない。こうやって、俺に遊ばれるだけ遊ばれる。
「ああっ、ひああ、俺、が、使えないから、ですか?こんな、」
「違うよ。ただ単に、犯したくなっただけ。理由とか特にはないかな。」
強いて言うなら、嫉妬だろうか。君ら兄弟の繋がりに。
あれだけアイツが切ろうとしても、断ち切ることが出来ないほどの、絆。羨ましい。ずるい。憎たらしい。
柳だって結局は、君のために犯されたんだろ。アイツはさぁ、君のためなら死んだって構わないと思ってるんだよ。君のためにだよ?
ずるいよね、妬けるなあ。お前ら二人とも、俺に汚されちゃえばいいんだ。
犯されて泣いてる時の顔、兄弟だからか、良く似てる。キツくなった時の言葉も、似てる。喘ぎ声も、仕草も、似てる。似てる。似てる。
がく、がく、がく。悠くんは崩れ落ちそうだ。もうそろそろ限界かな?またルーターを強くしてみる。
「やあっ、ああっ、真日さぁん、やめ、ゆるして、くださ、もうむりで、す、」
「無理ならイっちゃいな、ほら。」
思い切りルーターのスイッチを押して最大まで上げる。喘ぎながら叫んで、悠くんは動かなくなった。とうとう、気絶しちゃったみたいだ。
柳の場合は、精神的な苦痛も大きかったから、早めに気絶しちゃったんだろうけど……悠くんも、結構いじめたちゃったからなあ。もうやめにしてあげようか。
目隠しを解いてあげると、悠くんはあどけない表情で眠り込んでいた。目元だけが真っ赤で、痛々しい。大分と泣いていたからね。
眼鏡は傍らに置いておく。精液でびしゃびしゃの両ももは、どうしようか____放っておこう。バレて柳に殺されるならそれもアリだろう。
どうせ一生アイツは、俺の物にはならないのだから。死んでしまうことで心を縛り付けておくのも、アリかななんて、今思った。
妬ましい、妬ましい。この14才の少年が。柳は結局、この子のことしか考えてないじゃないか。自分のことすらそっちのけで、この子に幸せになって欲しいと願ってる。うざったい。許せない。
悠くんを殺してしまえば、柳は俺に縋るしかなくなる?
考えかけて、やめた。 自殺するに決まってる。
ちくしょう、何で俺の方を向かないんだ。何で、俺じゃ、駄目なんだ。
いっそのこと、柳を殺してしまおうか?それで俺も死んでしまおう。悠くん、そしたら君はひとりぼっちだね。



ざまあみろ。
兄弟をそろっていじめたかっただけですすみませんでした。

2010/10/13:ソヨゴ


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